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ST科2年生の中林さんが消防署長より表彰!

2020.02.07

東京スポーツ・レクリエーション専門学校のスポーツトレーナー科に所属する中林大輝さんが2019年12月末、東京の九段下駅で人命救助をしたことが称えられ、東京消防庁 麹町消防署長の藤木正治氏より1月21日に、本学内にて感謝状を授与されました。

救助の場面に遭遇する可能性を誰もが持っています。分かりやすく今回の現場の状況を、中林さんとの対談形式で紹介させて頂きます。

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当時の状況を話す中林さん

 

 

 

 

 

 

 

・現場はどのような状況でしたか?
 駅のホームで後ろからバタンと音がして振り返ると、10m後方に人が倒れていました。

・その現場に遭遇した時、初めに思ったことはなんですか?
 全員が注視する中、声を掛ける人はおらず、自分が助けるしかないと思いました。

・まずはなにをしましたか?
 授業で習った通り、肩を叩きながら「大丈夫ですか」と、大きな声で呼びかけました。

・それをしながら何を考えましたか?
 どういう病態なのか、何故倒れたのかを考えました。

・周りの人の状況はどうでしたか?
 電車から降りた人達はほとんどが通り過ぎ、駅員の方2名にサポートして頂いたのを覚えています。

・救急隊員が来るまでの時間、何を感じましたか?
 早く来て頂きたいと思うと同時に、救急隊員へと引き継ぐまでに自分にで出来ることは他にないかと常に考えていました。

・その後どのような処置を行ないましたか?
 呼びかけに応じず、意識なし、反応なしの状態だったので呼吸確認をしました。近くにいた男性が「呼吸はあります」と言ってくれましたが、死戦期呼吸だとすぐに気がつき、危ない状況だと判断しました。

「誰か来てください」と大きな声で呼びましたが、既に周りに人はいませんでした。胸骨圧迫30回、人工呼吸2回の1サイクルを行なったところで駅員さんが来てくれたので「AEDを持って来てください」とお願いしました。駅員さんがAEDの処置をしてくださり、ショックの必要はないと判断されたので、胸骨圧迫を再開しました。2サイクル目では反応があり、意識が戻ったのがわかりました。
 耳の流血と倒れた時に後頭部をぶつけていたので、後頭部を固定しその後、回復体位にしました。回復体位にしたところで、救急隊の人が来ました。

・救急隊員が来た後に、あなたがやったことはなんですか?
 救急隊の隊長と思われる方に、傷病者の状態と私が行ったことを伝えました。

・救急隊員が現場を離れた後の様子はどうでしたか?
 救急隊員が去った後、私は駅員の方、消防職員の方から調書を取られましたが、周りは普段と変わらない駅のホームでした。

・要救助者が助かったと聞いた時どう思いましたか?
 救助活動を行った翌日の朝に、一命を取り留めたとお聞きしましたので率直に安心し、勇気を出すことができて良かったと思いました。

・今回の件で感じたことを教えてください
 現場では、当たり前のことですが、要救助者は授業で習ったとおりの反応にはならず、冷静に物事を考えることが困難でした。不測の事態やその場の環境などで、練習とは全く違うと感じました。これからも勉強を怠らず、様々な現場や状況を意識して、練習に励みたいと思っています。

 上記が対談内容になります。

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学生にお話をして下さる藤木署長

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日本ライフセービング協会 理事長 入谷氏

 

 

 

 

 

 

 

中林さんの話を聞くと、自分がやらなければだめだと感じ、勇気を出して救護活動に臨んだことが分かります。学校としても、授業で学んだことを実践し、また次への学びへと繋げていこうとする中林さんの姿勢はとても誇らしいです。

 

麹町消防署の藤木署長と日本ライフセービング協会 理事長で講師としてもお世話になっている入谷先生から学生に向けて有難いお話を頂きました。お忙しい中ご足労いただきまして有難うございました。

 

毎日多くの人が通勤に利用する電車では、いつどこで事故が起きても不思議ではありません。救急救命士を目指す学校ではありませんが、何か起こった際には周りの人を助けてあげられる様な人間性を、学生には身につけていってほしいと思います。