スポーツ業界の現場や経営の最前線に立つ人たちは、若い人材のどこを見ているのでしょうか。Jリーグ参入を目指す地域クラブを率いる吉田祐介氏と、Bリーグクラブの経営を経験してきた牛尾信介氏。長くスポーツ業界と向き合ってきた2人が、「採用される人材」「伸びる若手」「これからのスポーツ業界」について本音で語り合いました。進路とキャリアを考えるためのリアルな指針がここにある!

地域密着型クラブとプロリーグクラブ、それぞれの現場と経営を知る2人。採用・育成・組織づくりという共通テーマを軸に、スポーツ業界の未来像を語り合った。
※写真左より、吉田 祐介氏、牛尾 信介 氏採用される人材とは?
第一に求められるのは、パラレルに仕事を進められる能力でしょうか。スポーツ業界ではスポンサー、地域、ファン、スタッフ、選手らの声に対し、優先順位をつけて迅速に対応しなければならないので。
マルチタスクをこなすには“気づく”力も大事だと思います。面接でも目を見て話す姿勢や仕草、表情などから対人スキルを見ていますね。
私は以前、IT企業で採用責任者をしていたのですが、履歴書は目立ってないと読まれない。だから今、TSRの学生にはセールスシートをつくらせています。
資格や実績より自己PRですよね。何をやれるのか、言葉で説明できること。「大人」と普段どれだけ話しているかも雰囲気でわかります。
品川CCはベンチャー企業なので、これまで経験者を求めてきました。でもTSRと出会い、インターン生を受け入れて、我々にも育てるノウハウがあるかもと気づいたところで。実際、品川CCで採用したTSR卒業生が即戦力になっていますし、こうした事例を多く発信していきたいですね。
「伸びる若手」とは?

インターン生に何かを任せる時点で、企業側は失敗を覚悟しているんです。責任は取るからやらないよりやって失敗しろと。場数を踏むことがすべてだと思います。
失敗するほど成長のスピードは速いですよね。また、私は学生に名刺をつくれと言っています。たとえば300枚、1年で配り切る。それだけ大人と接した数が経験や人脈という価値になりますから。
あとは、我々を含めて前に立つ人って声がでかい!自分の考えを大きな声で相手に伝えるというのが、特にスポーツの現場では重要になるんです。リーダーシップを発揮するのは簡単じゃないけど、声を出すのは誰でもできる。それだけで差がつくはずです。
まずやる。そしてやり切る。その姿勢が信頼につながりますし、そんな若者を我々も育てたくなります。
品川CCはベンチャー企業なので、これまで経験者を求めてきました。でもTSRと出会い、インターン生を受け入れて、我々にも育てるノウハウがあるかもと気づいたところで。実際、品川CCで採用したTSR卒業生が即戦力になっていますし、こうした事例を多く発信していきたいですね。

牛尾 信介うしお しんすけ
UST
代表取締役社長
1982年生まれ。Bリーグ・三遠ネオフェニックスにて代表取締役社長を務め、クラブ経営の再構築と成長を牽引した。チーム強化だけでなく、スポンサー、地域、ファンを巻き込んだクラブづくりに注力。現在はUST代表取締役社長としてスポーツ業界全体の発展に関わり続けている。
「これからの
スポーツ業界」で
生き残るために

結果を出す人は息を吸うように努力して、努力とも思っていないんですよね。なぜなら、成し遂げたい目標が明確にあるから。
やって当たり前で、何でも楽しめる人が生き残るんだと思います。私は20代の頃、個人でトレーナーをしていたのですが、ある方に「長所を仕事にしろ」と言われて。そうすれば何も苦じゃないし続けられる。そういうものに20代で気づけるといいですね。
そのためにも私たち企業側と学校側の連携が大切です。学生がインターンでの学習を定点観測し、PDCA(Plan=計画、Do=実行、Check=評価、Action=改善)を回していくことが何より重要だと考えていて、授業では1週間の学びを共有する時間を設けています。何ができたかを毎週整理し、我々もシェアして教育プランを練る。これは大学にはできないことで、TSRで学ぶ一番のメリットだと思います。
大学はインターンも就活も各自ですが、TSRなら業界の第一線で活躍する先生たちが近い距離感で背中を押してくれます。人生のために覚悟を持って来ている学生ばかりですし、全力で応援したいですね。

吉田 祐介よしだ ゆうすけ
品川CC
代表取締役社長
1981年生まれ。地域スポーツの可能性に着目し、品川区を拠点とする総合型スポーツクラブ「品川CC」を設立。サッカーを軸に、地域・企業・行政と連携したクラブ経営を推進し、Jリーグ参入を目指したクラブ強化と人材育成に取り組んでいる。品川CC代表取締役。
学生のうちに
養っておきたい能力
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1
パラレル思考
現場ではマルチタスクは当たり前! 優先順位を的確に把握して平行してタスクをこなす能力が大事。
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2
失敗をたくさんする
失敗は減点ではなく、経験値。早く・多く失敗した人ほど、成長のスピードは速い。
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3
声を大きく
自分の存在を伝えるのも仕事の一部。挨拶・返事・報連相は、すべて“評価されるスキル”。
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4
諦めずにやり切る
最後までやり切る力は、どんな現場でも信頼につながる。結果より「姿勢」が見られる。
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5
自らのセールスシートをつくる
自分は何ができて、何を任せられるのか。言葉で説明できてこそ、チャンスは広がる。





