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サッカークラブのスクールとアカデミーの違い、一般的な意味
2023.05.26日本のプロサッカーリーグ、通称Jリーグに所属するクラブは後進を育成するための教育機関を抱えています。大きく分けてサッカースクールとアカデミーと呼称されるものであり、双方ともにサッカーのための技術やルール・戦術などを教えていく機関ではあるものの、それぞれ性質や特徴・目的が異なるのも事実です。
ここではサッカースクールとアカデミーの違いをその特徴や加入のための条件、インストラクターに求められるものなどさまざまな観点から相違点を解説していきます。
目次
スクールは文字とおり学校のことを表す
アカデミーは主に学術的な集まり
サッカースクールは主に小学生以下
サッカーアカデミーは中学生と高校生
スクールは競技人口の拡大が目的
団体の利益をあげることも目的のひとつ
クラブの将来の選手候補を育てる場所
スクールとは異なり利益を生む場所ではない
基本的にスクールは誰でも入ることができる
アカデミーは基本的に選抜された選手ばかり
通常クラスと選抜クラスといった区分け
上位クラスはジュニアユースへのつながりも
スクールでは基本的な内容が中心
アカデミーではより込み入った指導
スクールもアカデミーでも指導者は経験者であることが大半
指導者としてのキャリアの積み上げ方もさまざま
元選手の働き口としてもスクールとアカデミーは機能する
正社員ではなく個人事業主という扱い
10.強豪チームの場合はスクールとアカデミーがつながっている
スクールへの入会がスクールへの近道となるケースも
規模の大きなスクールはグループ運営も
まとめ
1.一般的な意味でのスクールとアカデミーの違い
スクールは文字とおり学校のことを表す
サッカースクール・アカデミーについて触れる前に、一般的な意味から見ていきます。英語から翻訳されたとおり、学校と呼べるような対象に広く使える言葉です。高校までの就学児童のための学校から、水泳やギターなど何かの学問に特化した教育機関までその範囲に含まれます。資格や検定のための訓練所・育成所など、非常に多彩に用いられる用語であり明確な線引きはありません。
アカデミーは主に学術的な集まり
学校を意味するスクールに対して、アカデミーは学術的な集団や、大学に対して使われる言葉といえます。研究機関や学会のためのプロジェクトなど、専門的で高度な学問を修める団体と考えると分かりやすいでしょう。語源としては古代ギリシャまでさかのぼり、かつての哲学者プラトンが登場します。彼が紀元前387年頃、アテナイ北西部アカデメイアに学園を創立してそのまま地名をとってアカデメイアとなり、それが転じてアカデミーとなりました。
2.スクールとアカデミーの大きな差異は対象年齢
サッカースクールは主に小学生以下
運営しているサッカークラブの方針にもよりますが、大抵はスクールの場合小学生以下が加入・指導の対象となっています。少年サッカーという言葉のイメージとおり、小学生児童をメインターゲットとした教育機関です。クラブによっては小学校に入る前から指導して、土台作りを行うケースもあります。反対に社会人、すなわち大人をターゲットとしたスクールも存在しておりその形態は多種多様です。
サッカーアカデミーは中学生と高校生
一方でアカデミーの場合は、中学生・高校生といったジュニア以上が対象となります。名称もクラブによって細かく異なりますが、大枠で中学生向けのジュニアユースや高校生向けのユースといった名称が使われることが多いです。年齢が限定されていることからも分かるとおり、スクールよりも高度なレベル・内容の指導が行われます。一般的な意味でのアカデミーと、さほど差異はありません。
3.スクールが持つ理念・目的について
スクールは競技人口の拡大が目的
Jリーグのチームが地域に根ざした活動をしているように、スクールも同じような習性を持ちます。すなわち地域に貢献すること、もっといえばサッカーを愛する人を増やすことが目的です。スポーツに親しみを持つ人を増やすことで、将来的に競技人口やファンが増えるという考え方です。サッカーという種目自体に興味を持ってもらって、ゆくゆくはチームのサポーターへと育てるという理念に基づいて行われています。
団体の利益をあげることも目的のひとつ
サッカーの競技人口やファンを増やすといった社会的な活動とは別に、利益をあげることもスクールの大きな目的のひとつです。サッカークラブの運営だけでは支え切れない部分を、スクールで補うという訳です。スポーツに限らず教育事業は多くの業界をサポートする大事なものであり、音楽や学問など幅広い分野で利益を支える大事な手段となっています。
4.アカデミーを運営する目的について
クラブの将来の選手候補を育てる場所
スクールと決定的に違うのは、アカデミーは将来の選手候補を育てるのが目的ということです。いわばクラブの未来のための、投資というのがアカデミーの位置づけでもあります。時にはクラブの選手や監督が指導をするなど、十分にお金や手間などリソースを費やしてジュニアユース・ユースといった機関で選手をじっくりと育んでいきます。
スクールとは異なり利益を生む場所ではない
将来の候補となるべき選手を育てるため、基本的なサッカーの技術はもちろん生活の規範なども指導します。スクールに所属している子どもたちはお客様ですが、アカデミーの場合は技術・生活面なども指導するため部活の部員のような位置づけとなるでしょう。利益を生むような場所というよりも、育成機関としてのカラーが色濃く出ます。
5.加入の際の資格や選抜の有無に関して
基本的にスクールは誰でも入ることができる
スクールの場合、基本的には年齢の条件を満たしていて人員の空きがあれば誰でも入れるというところが多い傾向にあります。利益を出すことを目的としているため、通常の習い事をイメージすれば分かりやすいでしょう。サッカークラブによっては低学年と高学年といったように年齢で大きく分けていたり、女子チームのスクールが存在したりとさまざまです。
アカデミーは基本的に選抜された選手ばかり
スクールと異なる点として挙げられるのが、加入するのは狭き門という点です。ある程度優秀な成績をおさめる選手であったり、運営するスクールに所属していてそこのコーチからの推薦を受けていたりなど、条件はアカデミーごとに異なりますが、いずれも選ばれた人員に限られます。指導内容も高度なものとなるため、必然的に加入には制限があるということです。
6.チームの方針によってはスクール内でも選抜があることも
通常クラスと選抜クラスといった区分け
都心部など強豪がひしめくエリアでは、サッカークラブによってはスクールをさらに細かくレベル分けしている場合もあります。小学生1〜2年生までと、上の学年で固めた3〜6年生といった分け方だけでなく選手のレベルによるクラス分けです。試験の合否によって、より上位のクラスに加入できるかどうかが決まるアカデミーに近い形のクラスを抱えるクラブも少なくありません。
上位クラスはジュニアユースへのつながりも
アドバンスやスペシャルなど運営しているクラブによって呼称は異なりますが、上位クラスともなればジュニアユースへの登竜門となっている場合もあります。小学校低学年のうちに通常のクラスに通って、コーチに顔を覚えてもらいます。そして小学校4年生にあがるタイミングで試験に挑戦して、アドバンスなど上位クラスへと昇格するといったように計画を立てている方もいるくらいです。
7.指導内容も必然的に差異が出てくる
スクールでは基本的な内容が中心
小学校以下を対象としていて、さらには誰でも入れるという風に広く門戸を開けている性質上、内容は基礎的なものが中心となります。ボールの扱い方やフォームの指導、体力作りなどまずはスポーツをするための身体作りが主体です。少年サッカーなど他のチームで既に鍛えられている場合は、上位クラスなど区分けが存在しているクラブの運営するスクールを探したほうがいい可能性もあります。
アカデミーではより込み入った指導
将来的に自身のクラブチームで活躍する選手を育てる、という名目を持つのがアカデミーです。そのためスクールよりもはるかに高いレベル・技術が求められ、指導も一段と水準が上がります。ジュニアユースからユースへと昇格する際には、さらに人員が絞られるため格段に内容は高度になります。アカデミーという名称が表すとおり、選手へと昇格すべく高度な指導や試合内容となるのは必須です。
8.指導に携わるのはほとんどが経験者
スクールもアカデミーでも指導者は経験者であることが大半
指導する年齢や内容に差はあるものの、教えるのは同じ種目であるため指導者はサッカー経験者であることが多いです。ただしそのキャリアには幅があり、上は日本代表で活躍したような人から地元での指導が中心だったという人までさまざまです。なお指導者ライセンスの仕組みが確立されていて、ある程度の内容が担保されているため問題はありません。
指導者としてのキャリアの積み上げ方もさまざま
コーチや監督としての、キャリアの築き上げ方に関してもひとつのパターンではおさまりません。小学生の年代を中心にずっと教える人もいれば、小学生からユースに向かって徐々にレベルを上げていく人まで実にさまざまです。傾向としては元選手である指導者は、段階的に上のクラス・カテゴリーへと目指していくことが多いと見られています。
9.引退した選手たちの受け口という側面もある
元選手の働き口としてもスクールとアカデミーは機能する
いかに優秀な選手といえども、怪我や体力・年齢などを理由にいつかは引退する時を迎えます。その時の受け口としての役割も担っているのが、クラブが運営するスクールやアカデミーという訳です。もちろん選手が誰しも指導者に向いているという話ではありませんが、雇用のひとつの選択肢が用意されているというのは選手の安心感にもつながるでしょう。
正社員ではなく個人事業主という扱い
スクールやアカデミーに指導者として勤務する場合、正社員としてではなく個人事業主でクラブと契約を結ぶこととなります。これはかつて現役時代にクラブに選手で所属していた時と同じで、企業に所属する形とはまた異なるため注意が必要です。外部からコーチ・監督に就任する場合も、元選手と同じように契約を結ぶこととなります。
10.強豪チームの場合はスクールとアカデミーがつながっている
スクールへの入会がスクールへの近道となるケースも
都心部の強豪チームが運営するスクールでは、所属することがアカデミーへの一番の近道となるケースも少なくありません。毎年のようにセレクション(試験)を実施しているスクールもあり、上達して選手を目指している場合は積極的に狙って入会するのが得策です。なおスクールによっては外部向けのセレクションも行っている場合もあり、現在所属しているチームから中途で加入したい人はそういったチームを探すのがよいでしょう。
規模の大きなスクールはグループ運営も
都内のクラブ・スクールともなれば、直営クラスや派遣スタッフが訪れるスクールといったようにグループで運営している場合もあります。規模が大きくて入会希望者が多いチームは、こういったスクール・クラス分けを行って数箇所の拠点を持っています。ひとつのスクールで空きがなかったからといって諦めずに、他の強豪チーム・クラブを調べてみてチャレンジしてみるとよいでしょう。
まとめ
サッカークラブが運営するスクールは小学生以下が対象で、アカデミーの場合は中学・高校生が対象となっている場合が多いです。スクールに関しては基本的な内容が主体となって、アカデミーについては将来の選手を育てるという目的があるため、より専門的で高度な内容となっています。アカデミーに所属するためには、スクールに入会するのが近道というケースも少なくないです。
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